音楽図書館協議会:Music Library Association of Japan


Music Catalog Clinic

Music OCLC Users Group Newsletter No. 95 June 2007から
 

15.会議名と合唱団 どっちが先?

Q 目録をとろうとしているのは、音楽教育関係の会議で演奏された合唱のCDです。基本記入に何を採るべきか、会議名か、演奏グループか、あるいはタイトルか、それを決めたいのです。異なる例を4つ挙げてみました。情報源はすべて主情報源、つまりディスクから採りました。順番もディスクにある通りです。

  例CD1: 2005 Texas Music Educators Association Clinic/Convention, February 9-12, 2005.  
  (これに続いて3つの別々のグループ名が列記されている): Permian High School Varsity
  Men’s Choir ; Mission High School Mixed Chorale ; Martin High School Chamber Singers

  例CD2: 2004 Texas Music Educators Association Convention [会議名が変わっていること 
  に注意] Texas Tech University Choir ; Spring High School Chorale

  例CD3: SOARING to new heights 2006 ACDA [American Choral Directors Association]
  Western Division Conference, March 1-4- Salt Lake City – Utah Mountain View A Capella
  Choir ; Hamilton High School Chamber Singers.

  例CD4: 2006 Eastern Division ACDA Convention COMMON GROUND Young People’s
  Chorus ; Handel & Haydn Society Chorus

AACR2、Maxwell著 Handbook for AACR2、Nancy Olsonの本、LCRI、などなど、手当り次第読みましたが、決定打が見つかりません。上にあげた資料は、21.1Bの会議名/団体名基本記入テストに合格しないような気がします。そこに挙げられている6つのカテゴリーのどれにも該当しないように思えるからです。そして、「会議で発表された論文は、会議の議事録にはならない」ということも指摘されて、了解しています。ですから、上の例はいずれも会議を基本記入にすることはないと思います。でも一方、「この演奏は、会議の集団的活動に非常に関わっているのだから、この会議自体に関係がある」、だから会議名を基本記入にするのがよいと言う人もいます。

演奏者基本記入はどうか。これがまた、21.B2e に当てはまらないように思えます。と言うのは、これらの演奏団体の寄与が、「単なる演奏、製作などの範囲を超えている」とは考えにくいからです。だから、演奏者基本記入も正しくない、と思います。

そうなると、残るのはタイトル基本記入です。ところがどっこい、これもしっくりこないのです。基本記入問題は一旦おきます。例にあげたケースで、245 $a $cには、いったい何を書いたらよいでしょうか。例3と例4に、<タイトル>はありますが、もしもこの会議に関するCDを全部所蔵しているとしたら、このタイトルを目録にすべて書いたとしてもあまり役に立つとは思えません。このタイトルはあまり適当でないとなると、会議名をタイトルにするか、書いてある演奏者名をタイトルにすることになりましょうか。そこで、WorldCatを見たところ、会議名も演奏者名も全部が、タイトルと基本記入の両方に使われていることがわかりました。はっきりいって、すごく混乱していて、すごくわかりにくいです。ハイ、「悩むことはない」ですよね。でも、互いに矛盾しているやり方を推奨されたり、例を見せられたりすると、頭がおかしくなりそうです。やはり、アーでもないコーでもない、と右往左往してしまいます。確固たる物に基づいて、目録をとりたいと思うのですが、見ること、聞くことどれもフラフラしています。この状況をいかに扱うか、健全なる理論付けをお願いします。アドヴァイスを頂くにあたって、資料に関する情報がもっと必要な場合は、どうぞご連絡ください。いつでも提供いたします。

A 面白い質問です。挙げていただいた例では、CDの内容について触れられていません。
しかし想像するに、演奏されている楽曲の(ほとんどとか、全部とは言いませんが)多くは、その会議のために作曲されたわけではなくて、既存の曲でしょう。そうなると、会議において演奏されていて、その意味で「集団活動の所産となっている」(AACR2 21.1B2d)ものではありますが、これが、議事録などには当たらないというあなたのご意見に、私も賛同する方向にあります。ご質問では、楽曲についても詳しく触れられていませんが、21.1B2が適用されないだろうというご趣旨に対しても、このケースで即興演奏などが大きな部分を占めることはないだろうという推測の元、賛同いたします。だからと言って、演奏者基本記入が他の規則適用の元で適切でないという意味ではありません。

どうも私としては、これについて考えれば考えるほど、会議という要素は問題の本質ではない、という気がしてきました。少なくとも、基本記入の選択に関しては、そう言えます。まずは、これらの録音資料を、さまざまな演奏団体が演奏するさまざまな作曲家の合唱作品CDとして考えてみる必要があります。そうすると、規則21.23に行きつきます。挙げていただいた例の4つとも、(好みに合うか会わないかはともかくとして)、しっかり総合タイトルがついています。そうなると、さらに21.31C1まで道が決まります。そして、各ケースとも主演奏者は2か3なので、さらにこの規則の第2パラグラフまでたどり着きます。「もし、主たる演奏・演技者として表示されている個人または団体が2または3の場合は、最初に表示されている演奏・演技者に対する標目のもとに記入し、他の演奏・演技者に対する標目のもとに副出記入を作成する」。(楽曲の内容について詳細な情報がないので、勝手な推測で、各演奏団体がそれぞれ別の作曲者の異なる曲を演奏しているとすれば、21.23Aも 21.23Bも適用されない)

そうなると、第1の例は、基本記入が Permian High School Varsity Men’s Choir、総合タイトルが、”2005 Texas Music Educators Association Clinic/Convention, February 9-12, 2005”となるでしょう。他の2つの演奏団体に対して(さらに、書いてあれば指揮者に対しても)副出記入を作成することになり、(もしも詳細なアクセスが必要とお考えであれば)、演奏された作品に対して、人名/タイトルの分出的副出を作ることになります。そして、711に会議名を副出します。他の例についても同様です。ディスク上に書いてある情報に基づいて、第3と第4の例は、固有タイトルが本タイトルとなり、会議に関する識別が、タイトル関連情報となります。(ご質問で、”SOARING”と“COMMON GROUND”が強調されていることに基づいて判断しました。)












 

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