音楽図書館協議会:Music Library Association of Japan


Music Catalog Clinic

Music OCLC Users Group Newsletter No. 90 September 2005から



1. 発行された録音資料か、生録音か?

Q 本学で行われた講演の(元々オーディオテープだった)録音物のCDバージョンについていくつか質問させてください。一番主な質問は、これらの録音物(本学で1985年頃かあるいはもっと以前に毎週行われた講演)は「発行された」ものか、「発行されていない」ものか、ということです。全ての録音(様々な種類の古いテープからCDに変換済み)は、本キャンパスの書籍売店で購入可能です。ですから私から見ればこれは「発行された」となります(発行というのがどういう意味なのかは考えれば考えるほどわからないのですが)。個人的見解として反対意見を言ってきた人がいます。入手可能か否かにかかわらず、これらの録音物はAACR2 6.4C2にある「生録音物 Unprocessed sound recording」に当たる気がするというのです。この人は、こうした資料が大学内の出版部門(大学出版など)から売り出されている場合は、発行物とみなしてよいとも言っています。私としてはこの定義自体わからなくなります。私達が目録をとってきた実にたくさんの郷土の歴史、家族史などは、通常製本屋さんなどから出版されて販売はされません。しかし、私の考えでは、もし著者に連絡できるとか、あるいは製造業者の住所があれば、それは出版物であり、260フィールドを完全に記述することができます。これは、間違っているでしょうか。
この「信心深い」CDに関するもうひとつの大きな質問は、出版年に何を使うかです。手元のCDは、過去数年の間にオーディオテープからCDに変換されました。お尋ねしたいことは、260にその年を使うか、あるいは最初に録音(講話の年)された年を使うかです。ここでも意見は様々です。DtSt は”p”として発行年1を変換の年、発行年2を講話が行われた年を使えと言う人もいます。DtStは”s”にして、発行年1を講話の年にせよ、という人もいます。そして260にはどちらの年をいれるのでしょうか。どちらか一つと言う人もあり、両方と言う人もいます。

A 生録音物の定義はAACR2 6.4C2の脚注2にあります。「生録音物とは、通常そのコピーしか存在しない市販されない録音物を指す」。実際は、これをやや広く解釈して(「ローカルに制作されたビデオ録画」についてのBFASガイドラインのように)、「頒布が限定された小部数」までは含めます。この観点から判断すると、私にはキャンパスの書籍売店で販売されている録音物が「生録音物」であるとは、どうしても考えられません。そのような録音物は、発行されたものに思えます。大学の出版局から出された正式の出版物であるかどうかにかかわらずそうです。同じような意味で、郷土の歴史や家族史が出版物であるというあなたの意見に賛成です。これらの録音資料の発行年については、最初に採録した年は確かに重要であり記録される必要はありますが、CDの発行年がそのCDフォーマットとして世に出た年となります。もしも最初の録音年がわかる場合、そしてCDとしての発行年がわかる場合(わからなければAACR2 1.4F7に従って推定年を工夫する必要があります)、CDの発行年がDate1に、最初に音を録音した年がDate2でよいでしょう。Date2については、注記に記すことができます。そしてDtSt.は”p”となるでしょう。もしも以前にオーディオカセットなど他のメディアで入手可能となった年がわかる場合は、それがDate2となり(これも注記に書くことができます)、その場合DtStは”r”となるでしょう。










 

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